ご相談事例/クリニック診療所病院の開業税務会計経営相続承継相談

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ご相談事例:病医院の経営・相続/事業承継(対策)

税務調査

クリニックの「税務調査はこわくない」 ② 専従者の業務内容と給与の目安について

調査前の事前準備・調査中・調査後の対応を冷静に行えば、税務調査をこわがる必要はありません。 今回は、専従者の業務内容と給与の目安について記載致します。貴医院のチェック項目として、ご活用ください。

専従者給与受領者の対象者は誰になるのでしょうか?
下記3つの条件全てを満たす配偶者、ご子息、ご息女様などが対象者になります

①青色事業の事業主と生計を一にする配偶者その他の親族であること

②その年の12月31日で年齢が15才以上であること

③青色事業の事業主の事業に専ら従事すること


また、奥様が専従者の場合において、事業に従事しながら育児その他家事に従事している場合であっても、専ら事業に従事している事実があれば青色専従者に該当することに取り扱われます。
専従者給与受領者の業務内容にはどのようなものがあるのでしょうか?
診療所での業務と自宅での業務の大きく2つあります

①専従者給与受領者の診療所での業務内容例
 ・患者様を応対する窓口受付事務全般(現金の受け渡し、患者様の案内、カルテの受け渡し等)
 ・窓口現金出納帳、院内小口現金出納帳の現金管理と出納帳への起票
 ・看護職従業員の不足時には、看護補助業務全般(診察案内、治癒行為の補助等)
 ・患者様への医薬品の提供(院内処方)
 ・医薬品卸し業者・門前調剤薬局(院外処方)他、外部取引先との打合せ
 ・診療所内の清掃、備品の調達
 ・領収書、請求書、納品書などの経理書類の整理
 ・月はじめのレセプト請求、予防接種公費負担請求事務
 ・日々の予約システム(保険診療、インフルエンザ等予防接種)の保守管理
 ・従業員採用に伴う業務(ハローワーク諸手続き、求人広告掲載打合せ、従業員面接など)
 ・診療所外周りの定期清掃

②専従者給与受領者の自宅での業務内容例

 ・日々の窓口業務で患者様より受領した金銭の管理と翌日の診療に備えるための準備
 ・日々の窓口業務で受領した、金銭の収受を窓口・小口現金出納帳に記載
 ・領収書、請求書、納品書などの経理書類の整理
 ・金融機関担当者との面談(現金の入出金、給与などの事業経費のお振込み、納税手続き、通帳管理)
 ・ホームバンキングを活用した事業経費のお振込み
 ・従業員のタイムカードを元に勤務時間を集約し、給与計算事業者(会計事務所等)に報告
 ・給与計算事業者(会計事務所等)から報告を受けた給与計算の突合確認
 ・従業員の入退社による社会保険(健康保険・雇用保険等)手続き
 ・給与から差し引く住民税の徴収事務手続き

専従者給与は、支給額全てが必要経費になるのでしょうか?
また、必要経費にするためには、どうすればよいでしょうか?
原則的に生計を一にする配偶者や親族に対し給与を支払っても、それは必要経費として処理することはできません。

しかし、青色事業申告者が【青色事業専従者給与に関する届出書】を税務署長に提出し、その届出書に記載した支払方法・記載した金額の範囲内で給与を支払った場合には、その給与の額で【適正であると認められる金額】について、必要経費として認められます。


  
専従者給与の適正額はどうやって決めればいいのでしょうか?
【適正であると認められる金額】とは、以下の状況から見て総合的に判断します。

①青色事業専従者の労務に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度

②自院に勤務従事している他の使用人に対する給与の支給状況

③自院と同程度の規模(年間診療収入など)の他院に勤務している者の給与の支給状況

④自院の標榜診療科目及び規模並びに収益の状況

   

但し、各医院ともに青色事業専従者の業務の範囲、職種などの特殊性が有るため、一定の金額基準を設けることは非常に困難ですが、上記の状況に照らし合わせ不相当に高額な給与は、必要経費として認められないことになります。

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クリニックの「税務調査はこわくない」 ① 想定される質問事項

調査前の事前準備・調査中・調査後の対応を冷静に行えば、税務調査をこわがる必要はありません。 下記に、調査官からの想定される質問事項を記載致します。貴医院のチェック項目として、ご活用ください。

*今後、随時税務調査に関する情報をご案内いたします。


想定される質問項目
先生個人・ご家族
□ 院長先生の学歴(概ね高校以降)から、独立以前までに勤務されていた医療機関
□ 院長先生の趣味
□ 院長先生の取引金融機関(証券会社等含む)
□ 院長先生のご家族構成と、ご両親様、ご兄弟様の状況
□ お子様が通われている学校(特に義務教育以後)
ご家族間の金銭管理
□ 家族間の資金異動(贈与・借入・返済等)
専従者
□ 専従者が有している資格
□ 院長先生の事業における専従者の業務
事業と生活費
□ 事業用の口座より生活費は引き出しているか
  (ある程度まとまった金額か、又はその都度引き出しているか)
□ 院長先生が受け取る給料等は全て銀行に入金されているか
診療
□ 標榜科目の診療状況
□ 院長先生は往診を行っているか、行っている場合の金銭管
□ 院長先生以外に診療を行っている先生の状況
自費診療
□ 予防接種などの自費診療や自賠責診療、労災診療などの管理方法
□ 予防接種の料金表は用意しているか
□ 予防接種の実施本数と出納長の額が一致しているか
経理処理
□ 日計表や在庫表、領収書等の資料の確認
□ 決算期の医薬品などの棚卸し状況
□ 決算期に家事用として否認している経費(水道光熱費や車両費、固定資産税等)の有無
□ 消費税の課税事業者であるか、その判断根拠は何か
□ 診療所の建物や土地を賃借している場合、賃貸借契約書の状況
□ クレジットカード支払う経費の状況
□ 自宅や事業所の固定資産税の負担はどの様にお支払いしているか
□ ゴルフ等へ行く場合、同行者の管理はどのように行われていますか(私的な支出)
現金等の管理
□ 窓口の現金管理は誰が行っているか
□ 窓口保険入金の計上方法(出納帳への記入方法)
□ 日々の診療が終わった後の窓口保険入金の管理方法と管理者
□ レジロールはありますか、ある場合にはどの様に保管してるか
□ 小口の現金管理(経費支払い用)は誰がどのように行っているか
□ 小口現金の実際有高の突合は調査日時点で可能であるか
□ 患者への領収証の発行はどのように行われているか
  (すべて専用機(レセコン)から発行か、又は手書き領収書もあるか)
□ 期末時点での予防接種、自賠責診療、労災診療、窓口の未収入金の管理方法
施設・設備
□ 入院施設は備えているか
□ 施設がある場合、入居者への請求はどのように行っているか
従業員
□ 扶養範囲内(いわゆる103万円)の勤務を希望している従業員は居ますか
□ 薬剤師等の専門の有資格者を雇われていますか
従業員への給与
□ 給与は振込みですか?その締日・支払日は?専従者給与も振り込みか?
□ 給与の現金支給はありますか?
取引先
□ 主な仕入先について相手事業所は何でしょうか
□ ワクチンの仕入れはどこの会社が多いですか?
医師会
□ 院長先生は医師会の役員等に就任されているか
□ 医師会から補助金等の名目で金銭を受領していますか
顧問税理士

□ 顧問税理士と院長先生との関与のきっかけ
□ 顧問税理士に投資の相談をしているか
□ 院長先生以外の親族への関与の有無
□ 月次巡回について、回数とその関与度合い



税務調査では、何を聞かれるのでしょうか?
「まず税務調査の開始時点では、一般に下記の質問が想定されます。」

①事業の概要(医院の特徴、来院患者数、診療用設備の内容)
     →事業の全体の流れを把握する

②開業時の資金の流れ

     →臨時的な収入や取引金融機関を把握する

③会計帳簿の状況・保管資料の照合

     →経理処理で金額・勘定科目の誤記や不正記入の確認  
    etc...

医業以外の質問もされますか?
「医業以外の質問も想定されます。」

①院長先生の学歴や勤務されていた医療機関

    →臨時的な給与や講師料などの収入が漏れている可能性がある    

②院長先生のご趣味

    →個人的な支出が事業経費に含まれている時は経費否認される可能性がある    

③ご家族の構成や資金異動の調査

    →生活費以外のご家族への資金異動は贈与とみなされる可能性がある    etc...

■調査官は事前に質問事項を確認することで、税務上のリスクの高いポイントを把握しています。

■診療所や病院を経営するうえで、税務調査は避けることはできません。不十分な経理処理の結果、多額の税金を支払う可能性があります。

■診療所や病院の税務調査では、一般の事業で問題になること以外にも医業特有の項目が問題となるため、事前の対策が必要です。

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